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公差と測定精度について。

21 Oct ニュース
ある基準値を基準として、誤差を許容できる最大サイズと最小サイズの差を「公差」といいます。例えば、長さ50mmの円筒を製造した場合、±0.1mm以内の誤差で合格品として指定されていれば、「公差は±0.1mm」と言えます。図面上では長さ50mmとなっておりますが、実際の製品は50mmにはなりません。高精度の加工機では49.997mmや50.025mmといった極めて小さな誤差が生じます。また、製造された製品が規定の長さ(50mm)であるかどうかを確認するための測定においても、変動要因により測定値に誤差が生じる場合があります。温度や湿度の変化による材料の膨張や収縮、測定器の圧力による変形なども変形要因となります。上述したように、製造工程や検査工程においては、設計値からの誤差を考慮する必要がある。誤差が許されないのであれば、製造された製品のほとんどは不合格であると言えます。設計値をもとに、各工程でズレが生じないことを前提に、公差の役割である誤差の許容範囲(品質を維持できる範囲)を設定します。